亀岡と京都の境目のトンネル
亀岡には有名な心霊スポットがいくつもあり、当サイトでも以下のように紹介をしてきました。
特に、一番上のモーテル・サンリバーは京都府以外の他府県からも訪れるほど有名な心霊スポットです。実際に訪れてみると、独特の雰囲気で何が出てもおかしくない異様さを感じられます。
二番目の首塚大明神も酒吞童子の首が眠るとされる首塚が境内にあり、何百年物怨念がたまっている心霊スポットとして有名です。
これら二つに共通するのが場所が老ノ坂付近にあるということです。
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他にも当ホームページでは取り上げてはいませんが、西山霊園前のバス停でも、深夜にバス停でバスを待っている女性の幽霊を見たという証言が頻繁に聞かれます。
京都と亀岡の境界線となる老ノ坂峠にはこのように心霊スポットが集中しています。昔から境界というのは、何かが出る場所とされることが多いものです。神社やお寺でも敷地の境界となる場所には鳥居やしめ縄などではっきりとその境界線を作ってやり、外と中を区分けします。そうしないと、外のモノが中に、中のモノが外に漏れ出てくることがあるといわれています。
さて、今回紹介する心霊スポットは、そうした老ノ坂の境界線の象徴的な存在でもあるトンネルです。
トンネルを抜けるとそこは別世界と感じる人も少なくないでしょう。トンネルこそ、別の世界へと抜ける境界線。何者かが潜んでいてもおかしくないのが境界線であるトンネルなのです。
その不浄な力を感じさせる、老ノ坂の歩行者用のトンネル「老ノ坂隧道」がこちらです。
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正面に見えるのが、今回紹介する歩行者用老ノ坂トンネルで、右側に見えるのが自動車用のトンネルです。京都亀岡間を行き来する人にはなれた道ではないかと思います。
雪や台風などで、この峠が通行止めになったら陸の孤島となる亀岡では、老ノ坂トンネルは亀岡の急所ともいえる場所。
しかし、頻繁にここを通る方でも歩行者用のトンネルに人が歩いている姿を見たことがある人も少ないのでは。
実際にこんなところを通る必要性はあまりないでしょうね。。。
1933年に開通したトンネル
この歩行者用トンネルですが、実は自動車用のトンネルよりも開通は遅くて、歩行者用が1933年に開通したのに対して、自動車用は1884年開通なります。
古い方が車がバンバン通る現役として利用されているというちょっと違和感を感じますね。
ちなみに、歩行者用のトンネルの正式名称は「松風洞」で、自動車用が「和風洞」となっています。
京都側のトンネル入り口脇にも目立ちませんが、以下のように名称の掘られた石板がひそかに設置されています。右から左に「松風洞」と読めますね。
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トンネルの出来た時系列としては、
現・自動車用トンネル「松風洞」
・1884年(明治17年)に「松風洞」開通。→1965年に拡張し車道として利用され現在に至る。
現・歩行者用トンネル「和風洞」
・1933年に「和風洞」開通。当時は自動車用→1965年の松風洞拡張に伴い、歩行者用として利用され現在に至る。
という感じです。古い方が早めに改修、拡張されたので自動車用として現役で利用をされているということですね。
白い女性の姿が目撃される心霊スポット
我々がこの歩行者用トンネルを訪れた理由が、心霊スポットとのうわさを聞いたからでした。
老ノ坂の心霊スポットといえば上にも書いたように、モーテル・サンリバーや首塚大明神、老ノ坂バス停があります。老ノ坂の心霊スポットはそれぐらいだろうと思っていたのですが、ある日、この歩行者用のトンネルにも白い女性の姿がたびたび目撃されているという話を聞いたのです。
確かに、車で横のトンネルを通るたびに、不気味な雰囲気のトンネルだというような印象は抱いていました。何かが出てもおかしくない、そんな雰囲気です。
特に、老ノ坂というモーテル・サンリバーをはじめとする心霊現象の多い土地なら、普段人がめったに通るようなことのない歩行者用トンネルは、幽霊にとっても絶好の!?スポットであることは間違いない、と思い我々は調査に訪れたのです。
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国道9号線から脇に入ると、このようなガードレールと注意書きの看板があります。車が入れないようにしてあります。
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不法投棄でもされるのでしょうか。監視カメラも設置されているようです。どこに設置されているのか、あたりを探ってみましたがそれらしきものは見当たりませんでした。
でも、不法投棄ダメ、絶対!
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入口がこちら。歩行者用が225メートルの長さに対して、自動車用は189メートル。確かに車で運転しているとあっという間の距離です。しかし、歩いて200メートルとなると、結構な距離で、トンネルの向こうの出口側もぼんやりと明かりが見えるぐらいで少し不気味です。
なんでも白い女性は、夜中にこの歩行者用トンネルに立っているそうで、9号線の自動車用トンネルからちらりと歩行者用トンネルを見た時に長い黒髪で白いワンピースの女性が歩いているというそうです。目撃証言は一人や二人ではありません。複数あり、こちらで何かが見えるようです。。。
では実際に中に入ってみましょう!
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高い天井、等間隔で設置された照明。非常用のベル。非常出口を示す表示灯、壁に書かれた工事用の白墨書き…。
いかにも不気味なトンネルという雰囲気。これで人や車が通っていたらそうでもないのでしょうが、閑散としていて、隣の自動車用のトンネルを走る自動車の音が聞こえるか、鳥の鳴き声が聞こえるぐらいで人の気配がないので、一層不気味です。
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非常ベルの上に鳥の巣があったり、地面にはカニが這っていたりと、人が通らない分動物たちには居心地がいいのでしょうか。
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また、トンネル内に比較的新しいと思われるごみが落ちていました。ちくわにジュース。誰かがここで飲み食いして捨てたのでしょうか?
それとも風で飛んできただけ?
こんなところでちくわを食べる人もいないかとは思われるのですが、何が起きてもおかしくないのが心霊スポット。。。
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そしてここが京都側の出口となります。目の前では、九号線を走る車が次々と走り去っていきます。
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ここから例の有名心霊スポットのホテルサンリバーへと行きつけるわけです。
以下が京都側から取った老ノ坂歩行者用トンネルの様子です。
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白い靄が出てきて
200メートルほどのトンネルなので、歩いたら3分ほどでしょうか。ただ、周りを見て写真なども取りながら歩いていたので、結局出口まで5分ほどはかかりました。
時刻はおよそ6:00まだ薄暮というほどでもなく、やや薄暗くなってきたかという程度の明るさです。不気味さとは程遠い、心霊スポットを巡るにはちょっと物足りない時間帯ではありました。
特に、何も見つけることもできなかったと思い、今度は京都側から入って亀岡側から抜けようと思ったのですが、なんと亀岡側から入った時にはそうでもなかったのに、京都側から入ろうとしたらトンネル内が靄に包まれているように、白くぼんやりとしていたのです。
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写真ではわかりにくいかもしれませんが、向こうの出口が白い靄に包まれてはっきりと見えません。行きの時はそうでもなかったのに。。。
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このまま出口までたどり着けなかったらどうしよう。。。なんていうことを考えながら不安になる気持ちを抑えながら速足で元来た道を戻ります。
結局、特に何事もなく、無事に元の入口にまで戻ることができました。
が、入り口から振り返ってみると。。。
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完全に靄に包まれて京都側の出口が見えません。最初に来た時から1o分ほどしかたっていないのに、この変化は。。。
まだ明るい時間帯なのでよかったですが、これで真夜中で自動車も通らない状況で、靄に包まれ出口が見えなくなったと想像すると。。。。確かに白い女性の姿が見えたという情報がありましたが、そんな心霊現象が起こってもおかしくない、奇妙な場所でした。