亀岡には多くの神社仏閣が存在しており、歴史ある街であることを物語っている。そのうちの一つに大井神社がある。
その名前の通り大井町に建てられており、格式ある神社で多くの氏子を抱えている。日本人は無宗教であるといわれるが、大井神社の氏子に限って言えばそんなことはないと断言できる。
各地の宗教では、食べ物に関して厳しい戒律が決められている。イスラム教徒は豚や酒が厳禁であるし、ユダヤ教徒は、豚、エビ、タコなどがダメ。ヒンズー教徒は牛がダメ。
それぞれ宗教によって禁忌とされる食事があるのだが、大井神社の氏子となっている人にもそれがあり、なにかというと「鯉」である。
大井神社の氏子はなぜ鯉を食べたらダメなの?鯉のぼりも禁止?
大井神社の祭神は月読命、市杵島姫命、木俣命の三柱。これら御祭神は亀の背に乗り保津川をさかのぼってきたが途中の急流地帯で鯉に乗り換えて辿り着かれたということで、鯉を特別神聖視しているのだ。
稲荷神社のキツネや、天満宮の牛と同じように、神の使いとして鯉が祭られている。
なので、大井町やひえ田野町、千代川町などの大井神社の氏子となっている家々は、決して鯉を殺生しない。鯉のあらいなど美味しそうな料理を出されても決して手を出すことはない。
人によっては、鯉と呼び捨てせずに、お鯉さまと尊称をつけるほど徹底をしている。
また、この大井神社の氏子がそろう町を訪れた時に驚くことがある。それは端午の節句の時期だ。普通は日本全国が子供の日を前にしてこいのぼりを上げるのだが、氏子の家は絶対にこいのぼりをあげない。むしろこいのぼりを持っている家がないだろう。
昨今ならば、そんなことを知らずに、団地に引っ越してきてこいのぼりをあげる家もある。しかし、そのような家を見つけると、周囲の昔から住む家の人々が、その家へ訪れこいのぼりを下ろすように要求する。
普通は、その要求を呑むのだが、中には強情に上げ続ける家もあるそうだ。だが、そんな家は必ず勤め先の会社がつぶれるとか、家族が交通事故にあうとか、何らかの不幸が訪れ、その町に住めなくなってしまうという。事実かどうかはともかく、鯉に関してはそんな話が出るぐらい、食べることものぼらせることも絶対のタブーとなっている。
亀岡市で鯉のぼりが上げられないのはごく一部の地域
とはいえ、最近ではその風習も薄まっているように感じます。亀岡市の他の地域と言いますかほとんどの地域ではその習慣もなくその習慣自体を知らなかったりしますので、普通に鯉のぼりを上げています。ただ、大井町周辺の微妙〜な地域で鯉のぼりを上げている家を見ると、「おっ、大丈夫かな」なんて思ってしまうこともありますね。
鯉を食べることに関してはそもそも食べる機会というのがないので、あまり影響はなさそうですね。亀岡市の篠町のあたりに、ウナギを祀っている感じの神社がありましたがその地域はもしかしてウナギが食べれないのかも!?それは困りますね笑