亀岡の心霊スポット
2018年2月某日。
我々、亀岡周辺の話題調査隊隊員二名は、自動車で亀岡市内から京都市方面へ向かって九号線を走らせていた。
まだ肌寒い季節。亀岡自慢の霧がうっすらと周囲に漂っている午前の時間帯。
京都と亀岡とを結ぶ老ノ坂峠。境界線とは彼岸と此岸の境目。人間と霊とが溶け合う場所。
ここには、三つの有名な心霊スポットが存在している。
ひとつは、「首塚神社」あの酒吞童子の首が眠るとされる神社。
ひとつは、「老ノ坂バス停」自動車事故の多発ポイントで近くには霊園があり、眠れぬ霊が徘徊するとされるバス停。
そして最後のひとつが、今回我々が訪れた「廃モーテルサンリバー」である。
かつて、女性が殺されたという話があり、夜中には女性のすすり泣く声や、その姿が目撃されるという。その殺人事件については、詳細な内容はどこにも見つけることはできなかった。
今後、殺人事件が事実かどうか当ホームページで調査を進めたいと思う。
↓のページにて調査中
廃モーテルへ
我々の目指す廃モーテルは老ノ坂トンネルを超えてすぐの南側の脇道へ入ったところにある。
交通量の多い九号線とは打って変わって左右を木々に挟まれた静かな山道を進んでいくと、すぐにその廃モーテルにたどり着く。
明るい時間帯に訪れたが木々のせいで日光が遮られおり、どこか陰鬱で暗い雰囲気だ。何かが出てもおかしくないと感じる。
暴走族か近所の悪ガキたちのせいか、いたずら書きがある。絵心はない。
さて、この廃モーテルは管理人棟の二階で女性が殺されるという事件が発生したという。死体は二階のベッドの下に隠されていたらしい。
この写真の青い屋根の二階建ての建物が管理人棟だろう。管理人棟の左右にシャッターの降りたガレージが並んでいるので、客はそこのガレージに車を入れ隣接する小部屋へ入って一夜を過ごしていたはず。
殺人事件の現場
管理人棟の玄関はドアも取り外されているので、中は丸見えである。
ただし、他人の所有地なのでさすがに室内にまでは入ることはしなかった。
外からは何枚か室内の写真を撮影した。
真新しいQOOのペットボトルが落ちているのが気になる……。
隣のガレージにも寄ってみたが、乱雑なゴミの投棄場になっているようだ。
と、気になるものが。
地面に落ちていたゴミの中から、比較的新しそうなものを見つけた。
「しっとりやわらかなロース生ハム」
ファミリーマートで販売されているこの商品は2017年の7月に販売が開始されたもの。我々が訪れたのは2018年2月。どうしてこんな新しいゴミが……。
誰かがここに訪れたのか。しかも訪れてしっとりやわらかなロース生ハムを食べたというのか。
心霊スポット巡りとしてだれかがここを訪れるのはおかしくない。だが、こんな場所でしっとりやわらかなロース生ハムを食べるだろうか。
そういえば、管理人棟にも新しめなQOOのペットボトルが落ちていた。これは見た感じ数日前に飲み終えた感じがあった。
誰かがここを訪れた、いや、誰かがここに住んでいる……?
しっとりやわらかなロース生ハムをみた我々は恐怖を感じた。
だが、勇気を振り絞り写真撮影を続ける。
この写真を撮った直後、どこかから甲高い物音が聞こえた気がした。おそらく鳥の声かと思えた。だが、もし違ったら……。
嫌な予感もしてきたのですぐに車に乗り込みその場を立ち去った。しばらく悪寒が消えなかった。
我々は日の登っている時間帯に訪れたからよかったかもしれないが、もし夜中に訪れるとするならばそれは自己責任でお願いします。
丑三つ時は午前2時から4時ごろの時間帯。この時間帯は一番、魔性のものと出会いやすいとされる。
それはその時間が、人が眠りにおち、霊が起きだす時間とされているから。つまりは人と霊の境界の時間。
京と丹波の境界線。人と霊との境界の時間。
境界が重なれば、何かが起こるかも……。
モーテル サンリバー
京都府亀岡市篠町王子田ノ尻