小林と書いて「オバヤシ」と読む。千代川町小林には菅原道真こと天神さんを祀った天満宮がある。
国道九号線から東へ脇道に入り車一台通るのがやっとの狭い道を進むとそれはある。
天満宮はご存知、北野天満宮や太宰府天満宮が有名であるが、
それらは菅原道真の死後に創建されたものだ。
菅原道真が生きている間に創建された神社として園部にある生身天満宮が日本最古の天満宮として知られている。その生身天満宮と同時期に創建されたのがここ小林天満宮である。
こじんまりとした小さな神社ではあるが、とても歴史のある天満宮なのである。
鳥居からまっすぐに、拝殿、本殿と一直線に並んでいるのが見事。玉砂利が美しく、地元の人が常に掃き清めているのがよくわかる。
ゴミひとつ落ちておらず地元の人たちに愛されているのが分かる。
(中央の赤コーンが景観を損ねてるけど。。。)
立て看板によると、小林天満宮には二つの言い伝えてがあるという。
ひとつは、菅原道真が園部から京へ帰る際にこの里長で休憩をしたのがこの神社の起源でその際に腰を休めた岩が祭られているため別名「休み天神」とも呼ばれている。
もうひとつは、出稼ぎに行った夫を、二人の子供を抱えたまま野良仕事や畑仕事で生計を立てながら待つ於長。しかし夫は出稼ぎ先の江戸で新しい妻を娶っていた。
それでも於長は桜の木を夫と思いながら貞操を守ったという。そのことから桜の木を「操桜」と呼び、その後も二世の桜を植え地元の人は大切に育てたという。
なでたところの病気が治るという言い伝えがある。
花粉症が治るように鼻をナデナデ。
ちなみに、牛は天神様の使いということで、この神社の氏子の中には牛を食べないようにしている人もいるとか。
でも同地区には焼き肉屋がある。。。
遠目から見たら柱が白木でできていると思ったのだが、近づいてみるとなんと鉄を白ペンキで塗っていただけだった。
神社なんだからやっぱり木造のほうがいいと思うが・・・。
社務所。地域の寄り合いがある時は、この写真の手前側辺りに車がずらりと並ぶ。
本殿裏からの写真。
開発が進んでおり、地元の人に伺うとショッピングモールや住宅街ができるとのこと。
静かな土地ですが、もうじき賑やかになってくるのでしょうか。人が増え、商業活動が活発になっても、今までと変わらずこの清廉な場所であり続け、周囲の人から敬われる天満宮であり続けますように。