亀岡は、京都にも近く山陰道に接する交通の要所であることから古来より発展を遂げてきた。
足利尊氏の挙兵、明智光秀の本能寺の変の決意など、歴史的にも重要な出来事の舞台となっているのが亀岡である。
小京都と呼ばれるなど文化的には京都に追従する形ではあるが、多くの文化財等を有している歴史ある町だ。
現在の亀岡の基礎を作ったのはやはり明智光秀で、戦国時代に亀山城を建て、城下町を整備したことが現在の亀岡市街地に繋がる。
明治に入り亀山城は宗教団体の大本教によって買い取られるも、政府による宗教弾圧により亀山城はダイナマイトで破壊されることになり現在に至る。天守閣は現存はしていないが、城下町には当時の面影がそこかしこに残っている。
というわけで、江戸時代の亀山城下町の雰囲気を味わおうと、城下町のぶらり散歩の旅を行うことにしたのであった。
亀岡文化資料館からスタート!
我々が今回選んだルートは以下の通り。
文化資料館をスタートして、クニッテルフェルト通りを進み、亀山城のもと外堀を辿るようにあるき、
古世親水公園、王地山稲荷を訪れる。そして、亀岡高校の外周をなぞるように歩いて再び文化資料館へ戻るという、およそ2キロの道のりだ。
ただ、その日は1月の初旬。とても寒い……。
とりあえずは文化資料館を出て、すぐ近くにあるローソンで温かいココアを飲んで体を温める。
あったかい……。
こんな真冬に散歩するのも正気じゃない気もしてきたが、とりあえず出発!
クニッテルフェルト通りへ
亀岡市民ならおなじみの亀岡駅前から広がるクニッテルフェルト通り。亀岡市と姉妹都市を結んでいるオーストリアの都市から取られた名前だ。
今でも交流は盛んで交換留学生がオーストリアからやってくることもある。
途中にはスポーツクラブのヘミングや、ハンバーガーショップのダイコクバーガーなどが立ち並ぶ。
ハンバーガーを食べながら一服したい気持ちを抑えながら歩き続ける。
路地に入ると何となく城下町の雰囲気が漂ってきた。
雷門跡の立て看板もある。市中にはこうした歴史を感じさせる看板はいくつもあるようだ。
ここらにはお城があったんだなぁ、と実感がわいてくる。
この辺りは亀山城の外堀が埋められた場所だ。こうした溝は外堀の名残かもしれない。
右手には亀岡保育園が。子供たちが楽しそうに遊んでいた。不審人物と間違えられない程度に、子供たちに温かいまなざしを送りつつ通り過ぎよう。
亀岡保育園を通り越して右に曲がると見えてくるのが古世親水公園だ。
東西に長く広がっているこの公園は、亀岡自然100選にも選ばれている。その魅力は何といっても公園内を流れるこの川だ。
澄んだきれいな水をしている。これは亀山城の外堀で埋め立てられずにいまだに残っている。当時のままだ。
水は地中から湧き出している。このまま飲めるのじゃないかというぐらい濁りもなく、透き通っている。魚なども住んでいないようだが、きれいすぎると逆に魚は住みずらいという釣り好きの当サイトの記者談だが、本当かどうかは知らない。
よく見れば魚の一匹ぐらい住んでいるかもしれないが……。
市民の憩いの場所
ここがなにかというと、主婦たちの野菜の洗い場になっているようだ。
たしかにこれだけきれいな水なら、洗い場として使える。水道がある今ではここで洗う人も少なくなっているようだが、かつては多くの主婦たちがここに集まり、井戸端ならぬ洗い場会議に花を咲かせたことだろう。
自然を守ろう!
きれいな水に心が清められたようだが、残念なことが一つ。
誰だ捨てたのは!
塀の向こう側が保育園なのできっと子供たちの仕業だろうけど、せっかくのきれいな水なのだから汚さないようにしよう!
ライオンズクラブの方々もこの景観を守るために活動されている。美しい地球のために!
公園内でしばらく小休止してからまた我々は歩き出す。
次に向かう先は……。
次回へ続く。
今回訪れた古世親水公園はここだ↓